2025年5月に秋田市で風車のブレードが落下し、近くにいた男性が亡くなった事故を巡り、秋田県にかほ市の市民団体が31日、発電事業者の代表らを罪に問うよう求める告発状を秋田地方検察庁に提出しました。市民団体の代表は「事故の真相を明らかにし、二度と同じような事故を起こしてはいけない」と話しています。
2025年5月、秋田市新屋町の新屋海浜公園で、発電事業者「さくら風力」が設置したエネルコン社製の風車のブレードの一部が落下しました。
近くで当時81歳の男性が倒れているのが見つかり、その後亡くなりました。
さくら風力とメンテナンス会社の日立パワーソリューションズは2026年1月、事故の原因について、「過去の落雷による放電でブレード内部の補強板が損傷し、損傷部が時間をかけて拡大した」と発表しています。
亡くなった男性の遺族が8月26日、秋田テレビの取材に応じ、「警察から捜査の状況について説明を受けた」と明かしました。
遺族によりますと、警察からは、自転車とブレードの双方にそれぞれの塗装とみられる跡が確認されたことなどから「風車のブレードが自転車に当たったことは間違いなく、男性にも当たっただろう」との説明を受けたということです。
一方で、「さくら風力や日立パワーソリューションズは法律にのっとった点検を行っていて、業務上過失致死となると、誰にどのような過失があったのか断定できない」といった内容の説明があったといいます。
遺族はこの説明から、「刑事事件にならないのだ、と受け止めた」と話しています。
県警察本部は取材に対し、「何も答えられない」としました。
こうした中、にかほ市の市民団体「風力発電事故の真相を究明する市民の会」が31日、発電事業者の代表らに対する告発状を秋田地方検察庁に提出しました。
告発状では、厳正な捜査を行い、業務上過失致死罪で起訴するよう求めています。
風力発電事故の真相を究明する市民の会・山下友宏代表:
「車を走らせてブレーキが効かずに事故を起こしたことと同じ。車検で目視で点検したが、ブレーキが壊れていた車が追突して人が亡くなった。これは当然罪になりますよね、という論理」
山下代表は、告発状で起訴を求める一方で「最終的な目的は起訴そのものではなく、事故の真相を明らかにし、二度と同じような事故を起こさないことだ」と話しています。
市民団体は今後、署名活動などを続けることにしていて、「社会全体で事故に関心を持ってほしい」としています。
08月31日(月)19:00