秋田県内有数のモモの産地・横手市では今、収穫の最盛期を迎えています。しかし6月にひょうが降り、収穫前の小さな実に傷が付きました。傷が付くと商品価値が下がってしまうことに加え、収穫量が3分の1に落ち込んだ生産者もいて、苦しい収穫期を迎えています。
県内有数のモモの産地・横手市増田町です。主力品種の「川中島白桃」が収穫の時期を迎えていて、生産者が作業に追われています。
この地域で採れるモモは、昼夜の寒暖差で甘さが増すのが特徴で、その品質の高さが売りでしたが、6月に降ったひょうで多くの実が傷つきました。
15年ほど前からモモを生産している小原裕樹さんも被害を受けました。
ひょうが降った6月は、甘くて大きいモモを育てるために小さな実を摘み取って栄養を行きわたらせる“摘果”の作業が終わったタイミングでした。
商品にするために選別したモモの実にひょうが当たって傷が付いてしまい、地域ではこれまでに約1300万円の被害が確認されています。
このほか、地域特産のリンゴや洋ナシ、ブドウなどにも被害が出ていて、果樹の農業被害額は合わせて1億9000万円を超えています。
小原さんの果樹園でも傷が少ないものを選んで育ててきましたが、8月に収穫する予定だったモモを見ると、ひょうが当たった部分が黒く変色してしまっています。
小原果樹園・小原裕樹さん:
「周辺にいた人から1センチくらいのひょうが降ったと伝えられて見に来たところ、モモが傷だらけだった。被害は大きい。本当に破産してしまう」
小原さんの果樹園では、例年5トンほどの収穫があるということですが、2026年はその3分の1ほどに落ち込む見込みです。
日照などの条件は良く、生育は順調なだけに、「傷が入っているモモが比率的に多くなってしまう」と小原さんも肩を落とします。
傷が付いたモモは商品価値が下がってしまいますが、無傷のモモのほうが少ないのが現状です。
苦しい状況の中、友人や以前から取引のあった加工業者などが、ある程度の量を買い取ってくれているのがせめてもの救いとなっています。
小原裕樹さん:
「皆さん心配してくれて『傷が付いていてもいいから』と言ってくれるお客さんがたくさんいた。皆さんに助けられている。自然との闘いの仕事なので何があるか分からないが、生産者は最善を尽くしていくしかない」
小原さんの果樹園では、9月中旬ごろまで収穫が続きますが、全体の被害額がどのくらいになるかはいまだに把握できていません。生産者は不安を抱えたまま作業を続けています。
08月26日(水)18:00