秋田県仙北市の桧木内川など6河川が氾濫した豪雨から1年がたちました。住宅被害はもちろん、農地や施設の浸水で産業が大きな打撃を受けました。ことしの作付けを諦めた田んぼがある一方で、再び歩み始めた旅館。地域はこれまでの日常を取り戻そうと奮闘を続けています。
2025年8月、県内は北部を中心に大雨に見舞われ、6河川が氾濫しました。浸水などの住宅被害は100棟を超え、住民生活に暗い影を落としました。
このうち仙北市は、桧木内で48時間に319ミリの観測史上最大の雨量を記録し、住宅の浸水被害が発生したほか、収穫を控えた田んぼが土砂に覆われました。
あれから1年がたちますが、いまだ日常を取り戻せずにいる人もいます。
農家・若松章二さん:
「大変な1年だった。田んぼに上がった泥や土砂を取り除いたり、色々事業者を頼んだ。田んぼは少ないので相当暇になるかと思っていたが、暇がなかった」
地域の田んぼの中には、ことし作付けができなかったところもあります。それでも地域の農家は懸命に復旧作業を続け、2027年以降に望みをつなぎます。
一方、宿泊と飲食店を営むなか志ま旅館は、当時床上70センチまで浸水しました。
なか志ま旅館・中島勝子さん:
「いまが不思議で夢みたい」
経営する中島勝子さんは、ボランティアなどの力を借りて約3カ月で営業再開にこぎ着けました。それでも恐怖や悲しみは消えることがありません。
中島さんは旅館に時折雨が打ち付けると、心配そうに窓の外をのぞき込んでいました。
また、壁の日めくりカレンダーは2025年8月19日のままです。
なか志ま旅館・中島勝子さん:
「きょうの夜、外す。1年間見守ってくれた。お守りだと思って置いていたので。1年間、何事もなく無事に済んで良かった。病気もせず、みんな元気に頑張れたから」
県は、桧木内川の氾濫で被害が大きかった仙北市西木町上桧木内の長戸呂地区から戸沢地区の21キロに輪中提などを整備する予定で、2026年度中の完成を目指します。
08月20日(木)18:30