秋田県由利本荘市に、1度に3つの楽しみ方ができる店があります。店に並ぶのは古着と音楽作品とアート。買い物と芸術鑑賞を同時に楽しめるということはもちろん、自分のペースでゆっくり品定めできるのが人気の秘密です。
由利本荘市の駅前商店街にある無人店・mixです。
店に入るとすぐに目に入るのは、シャツやパンツなど300着以上の古着と、スニーカーやバッグなど。さらに、約500枚のレコードと、絵画やオブジェを中心としたアート作品が並びます。店では、これらをすべて購入することができます。
吉方桃花アナウンサー:
「会計方法は、記載してある通りまずタブレットで『買い物を始める』ボタンを押す。そして、商品のタグに付いているバーコードをスキャンすると値段が出てくるので『会計する』を押して、4種類の方法で支払うことができる。とても簡単」
客が自ら会計処理をする「セルフレジ」スタイルのほか、営業時間が午前8時から午後9時までと比較的長く、幅広い世代に人気を集めています。
店を切り盛りするのは、市出身の平塚響平さんです。平塚さんは、市内の高校を卒業後、知人の勧めでルーマニアに渡り、現地の大学で建築を学びました。約10年間の海外生活を経験したのち、化粧品や婦人服を扱う母の店を継ぐため6年前に帰国しました。結婚を機にさらなる挑戦を決意。「いつか自分の店を開きたい」という思いを実現させるため、4月にmixをオープンしました。
店は、平塚さんが大学で学んだインテリアデザインの知識を生かして、約2カ月半かけて自ら改装。さらに「セルフスタイル」を採用しました。
mix・平塚響平さん:
「母の店を継いでやっているので、他の店を開くとなると従業員を雇わなければいけないというのがあったが、最初から人を雇う自信がなかったので、無人の店が他にもあることを聞いていたので自分でもやってみようと思って始めた。自分がいなくても営業できるというのが自分でのメリット。客としては、自由に人の目を気にせずに買い物ができるところが良いと思う」
店で取り扱う商品は、平塚さんのこだわりが詰まっています。古着に音楽にアートと、平塚さんが好きなものだけを集めました。国内だけでなく海外にも買い付けに出向きます。
mix・平塚響平さん:
「日本のスポーツブランド『オニツカタイガー』のジャージだが、年代が古いということがタグで分かる。海外でも日本製の古着はすごく人気があって、たまたま国内の仕入れの時に見つけたので購入した。これは1990年代くらいのものだと思う。サイズ的にはレディースものだが、男性でも女性でも合えば着て良いと思う」
秋のお出かけに迷ったら、お気に入りのアイテムを見つけに、mixを訪れてみてはいかがでしょうか。
11月03日(月)13:30