20日朝、JR湯沢駅周辺で男性4人が立て続けにクマに襲われました。このうち1人を襲ったあと住宅に入り込んだクマは、2日目の日没を迎えても中にとどまったままです。飲食店は営業自粛を、学校は屋外での活動制限を要請されるなど、住民生活に大きな影響が及んでいます。
20日午前5時から午前6時半のわずか1時間半の間に、湯沢市のJR湯沢駅から半径600メートル圏内で50~70代の男性4人が立て続けにクマに襲われました。
このうち65歳の男性は、自宅の玄関を出てすぐにクマと遭遇し、右の太ももを引っかかれました。
男性を襲ったクマはそのまま男性の住宅に入り込み、2日目の日没を迎えても中にとどまったままです。
市は住宅の玄関前に米ぬかとはちみつを入れた箱わなを設置しましたが、捕獲には至っていません。
また、4件の人身被害が発生する少し前には、同じくJR湯沢駅近くにある湯沢雄勝広域市町村圏組合消防本部に設置された防犯カメラが、玄関から侵入するクマの姿を捉えていました。
クマは約20秒間玄関をうろついた後、外に出ていきました。玄関ドアには赤く染まったクマの足跡と爪が残されていました。
周辺に出没しているクマや、住宅にとどまっているクマが同じ個体かは分かっていません。
安全が確保できない状態が続き、住民生活に大きな影響が出ています。周辺の飲食店組合には20日、警察が店の営業を自粛するよう要請しました。
すし幸・真壁覚さん:
「交通量の多い場所でクマが出たのはびっくり。怖いのが第一印象。きょうは警察から連絡がきていないので、どうしようか考えている。周りの店との兼ね合いもあるので、もう少し様子を見てから決める」
周辺の住民や店の人たちは解決を祈るばかりです。
すし幸・真壁覚さん:
「落ち着くまでは気を付けて、これからは生ごみを管理しないといけないとは思う」
また市の教育委員会は、クマがとどまっている住宅から3キロ以内にある4つの小中学校に、22日まで保護者の送迎で登下校し、屋外での活動を制限するよう呼びかけています。
市は県や警察と今後の対応を協議していますが、箱わなでのクマの捕獲を待つしかない状態が続いています。
10月21日(火)19:00