東日本大震災から間もなく15年がたちます。未曽有の災害により、当時は多くの人が長い避難生活を余儀なくされました。高齢者、幼い子連れ、病気など、それぞれの事情を抱えながらの避難生活は簡単ではありませんでした。
その中で課題として浮かび上がったものの一つが、障害と防災です。障害者とその家族がどう災害に備えるかを考えます。
2月28日、秋田県大館市で「障害者と家族はどのように災害に備えるか」をテーマに講習会が開かれました。
講習会には障害がある人やその家族など60人が参加し、秋田市の日本赤十字東北看護大学介護福祉短期大学部の及川真一さんを講師に迎えました。
仙台市出身の及川さんは、東日本大震災の際、市内の自宅で激しい揺れに見舞われ、ライフラインがストップする中での生活を余儀なくされました。
こうした経験から及川さんは、広く防災を伝えるとともに各地で支援活動を続けていて、災害時、障害のある人が避難所で生活することの難しさを目の当たりにしてきました。
及川さんは「障害がある場合、人が多いことや大きな音、強い光に不安を感じる人もいる」と指摘します。
その結果、「避難しない」という選択につながることを課題に挙げました。
及川さんによりますと、家族は障害者がパニック状態になってしまうことを恐れ、避難所ではなく在宅避難や車中泊するケースが多く見られます。その場合、支援物資や情報が届かず、孤立してしまう恐れがあるということです。
日赤東北看護大介護福祉短大部・及川真一さん:
「避難所の人員配置を考えるときは、人数ではなく、障害の特性を理解している人材を増やすのが重要」
また、及川さんは参加者に、非常食やモバイルバッテリーなどの防災グッズを紹介しました。
及川さんは「防災グッズを買って満足する人が多いが、日常から経験しておくことで、いざという時にスムーズに使える」とアドバイスしていました。
参加者は「普段からの心がけで、備えというよりは身の回りにあるものをもう一回確かめてみて、それが使えることが分かったのが良かった」と話していました。
及川さんは「障害のある方々への理解・実態を知ってもらった上で、理解して対応する人を増やしたいという思いで話した。災害時に共に助け合うのはとても難しいので、まずは自助力、自分の備えを見直してほしいと思う」と呼びかけています。
03月03日(火)19:30