2025年5月に秋田市の新屋海浜公園で風力発電の風車のブレードが落下した事故で、26日、発電事業者の社長らが秋田県庁などを訪れ、過去の落雷でブレードの補強板が損傷したことが原因と考えられると報告しました。社長は謝罪するとともに、再発防止の徹底を誓いました。
26日午後3時半ごろ、県庁第二庁舎に姿を見せたのは、発電事業者・さくら風力の盛高健太郎社長と、保守・点検を担っていた日立パワーソリューションズの安藤次男社長など5人です。
この事故は、2025年5月、秋田市の新屋海浜公園でさくら風力が設置したエネルコン社製の風車のブレードの一部が落下したものです。
近くでは、当時81歳の男性が倒れているのが見つかり、その後死亡しました。警察は、ブレードが男性に当たった可能性もあるとみて捜査を続けています。
事故を巡っては、21日に経済産業省の審議会が開かれ、さくら風力と日立パワーソリューションズの担当者が、事故原因の調査結果を明らかにしました。
それによりますと、過去の落雷によって放電し、ブレードの補強板が損傷。損傷した部分が時間をかけて拡大し、ブレードが破損したということです。
2017年にメーカーのエネルコンが点検を行った際、ブレードの根元から11メートル付近に放電の痕を確認したものの、重大な損傷ではなく、知らせる義務がなかったとして、保守会社の日立パワーソリューションズに連絡していませんでした。
また、日立パワーソリューションズも一部の損傷箇所について、メーカーのエネルコンから修理不要との回答を得たものの、損傷が拡大するとは予見できなかったとして、情報共有されていませんでした。
県への報告は、約30分にわたって非公開で行われ、県産業労働部の佐藤功一部長など5人に、さくら風力側から事故の詳細な原因と今後の対策が説明されました。
報告を聞いた県は、盛高社長らに再発防止を求めたということです。
さくら風力・盛高健太郎社長:
「私たちがメーカーと保守会社間のやりとりについて認識できていなかった点は、自分たちの大きな責任だと感じている。知らなかったからしょうがない、ということは一切思っていない。今回、責任がどうという回答は難しいが、これから成すべきこととして『聞いてない』あるいは『気付いていないから良い』ということはなしに、そこについても積極的に保守会社・メーカーと会話していくべきということが、次の反省だと思う」
日立パワーソリューションズ・安藤次男社長:
「点検内容については、これまではガイドラインに従って限定された範囲、見ることが決まっている範囲の所を確認してきたが、これから先は、見られる範囲は中を全て見るという形で、点検内容を改めて運用していく」
今回の報告を受けて、県は22日、県内の風力発電事業者とメンテナンス会社に、安全に関わる情報を共有するよう改めて通知したということです。
また秋田市は、独自で計画した安全対策を、市の新たなエネルギー政策に盛り込む方針を示しています。
01月26日(月)18:30