秋田市の高校生がラート競技のジュニア日本代表に選出されました。病とリハビリを乗り越え、世界の舞台に挑みます。
ラートは、鉄製の2本の輪で全身を使って回転などの技を披露する競技です。
秋田市で秋田ノーザンハピネッツが運営するラートスクールでは、10~60代までが練習に励んでいます。
2025年12月には、男子プロバスケットボールB1のハピネッツの試合前に演技を披露。ひときわ目を引く華麗な技を見せたのは、船木愛莉さんです。
船木さんは、秋田市の高校2年生。兄の影響で5歳の時にラートと出合いました。
船木愛莉さん:
「新しい技ができた時が一番楽しい。喜ぶ時は先生も生徒も後輩も先輩も関係なく、一緒に喜び合うことがモチベーションにつながっている」
船木さんはラートに打ち込む傍ら、男子新体操や水泳の飛び込み、部活動の演劇など様々なことに挑戦し、活躍の場を広げてきました。
ところが中学3年生の夏、船木さんを病が襲います。
10万人に1人とされる「脳動静脈奇形」を発症。手術は成功したものの、左側の視野を失い、1年間の通院やリハビリが必要と診断されました。
それでも諦めずに訓練に取り組んだ結果、驚異のスピードで回復を遂げます。
船木愛莉さん:
「もし私がこの病気を乗り越えていろんなことができたら、私と同じような状況下にあっても『諦めなくていいんだよ』と伝えられると思った。そこから頑張って頑張って頑張ったら、3週間で退院できた」
その後も「諦めない」という強い気持ちで練習に励んだ船木さん。2025年12月の全日本ラート競技選手権大会ジュニア女子跳躍で堂々2位に輝きました。
その活躍が認められ、ラートのジュニア日本代表に選出。6月にドイツで開幕する世界大会に出場します。
船木愛莉さん:
「世界大会では、伸び伸びと全力で、どんな結果になっても最後まで笑顔で演技を通すのが目標」
世界の舞台に挑戦する船木さんの指導に当たるのは、現役の世界チャンピオンである高橋靖彦選手です。(※高橋選手の「高」は「はしご高」)
高橋靖彦さん:
「もともと体操系の習い事をしていたこともあり、体幹の強さや瞬発力があるのが強み」
船木さんは、同じスクールに通う仲間にも一目置かれる存在のようです。
スクール生は、「昔けがをしたことがあったが、けがが治ってから努力していて、本当に努力家だと思う」「できたら褒めてくれるから優しい」「大きくなったらあんなお姉さんになりたい。ラートもうまいし優しいから」と船木さんの印象を語ります。
ラートで目覚ましい活躍をみせる船木さんですが、目標とするのは競技の上達だけではありません。
船木愛莉さん:
「将来、絶望している人間でも諦めなくていいんだよ、私も病気の体験があったが今はこんなに元気だからあなたも何でもできるようになるよということを伝えたくて、お世話になった脳外科と小児科の看護師になりたい」
絶対に諦めない。どんなことにも挑戦し続ける船木さんの今後の活躍に注目です。
01月08日(木)14:00