7月20日の参議院議員選挙で、いわゆる「1票の格差」が是正されないまま行われたのは憲法に違反するとして22日、弁護士のグループが仙台高等裁判所秋田支部に選挙の無効を求める訴えを起こしました。

訴えは、1票の格差の是正を求める弁護士のグループが、全国14の高等裁判所と高裁支部へ一斉に行ったものです。

このうち仙台高裁秋田支部では、秋田市に住む有権者の女性の代理人弁護士が、参院選秋田県選挙区の選挙の無効を求める訴状を提出しました。

原告の弁護士によりますと、今回の参院選で秋田県選挙区は、議員1人当たりの有権者数が全国で最も少ない福井県選挙区と比べると1票の価値が0.77票で、1.29倍の格差が生じ、憲法に違反するとして選挙の無効を訴えています。

小川尚史弁護士：
「今回の選挙も、都道府県単位とする基本的な選挙制度の抜本的な見直しに至らないまま選挙が実施されてしまったので、最高裁も各地方の高等裁判所も厳しい姿勢を見せてもらいたい」

1票の価値が0.76票だった前回2022年7月の参院選秋田県選挙区の選挙が違憲かどうかが争われた訴訟で、最高裁大法廷は、立法府に格差の更なる是正を要求しつつも「合憲」と判断しました。

07月22日(火)19:30