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放送は終了しました(2023年5月27日(土)午後3時)
小正月行事「横手のかまくら」で知られる豪雪地帯、秋田県横手市。
中央南部に位置する十文字町には、200年の歴史がある手作りの和紙が伝承されている。
その名は「十文字和紙」。
江戸時代、農閑期の副業として始まり、灯籠(とうろう)紙や障子紙などを県内各地へ流通。
最盛期の明治時代には、50軒もの家々で紙を漉(す)いていたという。
伝え手は、たった一人になってしまった。
佐々木清男さん(79)。
昭和19年の元日生まれ。
地元中学の卒業証書に使われる和紙を作りながら、祖父の代から続く和紙づくりの技術を継承している。
ここ数年、体力の低下や足腰の衰えを感じ後継者を探している。
和紙づくりの工程は、十数にも及ぶ。
原料はすべて天然のもの、機械に一切頼らない。
十文字和紙の温かみは、見る人を惹きつける。
佐々木さんを支える、仲間たちの存在がある。
十文字和紙に魅了された老若男女15人ほどの集まり「十文字和紙愛好会」だ。
毎年、和紙づくりが始まる秋になると毎週末のように佐々木さんのもとに集まり、すべての工程に佐々木さんとともに取り組む。
メンバーはいずれも和紙づくりが大好きで、佐々木さんを支えながらそれぞれに和紙づくりに励み、和紙の加工品を制作し販売しているメンバーもいる。
ただ、和紙そのままでの販売は、誰一人として認められていない。
その域までは達していないと、佐々木さんは話す。
ここ数年、愛好会の活動に広がりがみられる。
2023年に初めて愛好会の活動に参加した高校教諭は、美術の教材として十文字和紙を取り入れ、「和紙はSDGsにつながる素材」だとして生徒たちと伝統工芸の未来に考えを巡らせた。
また、愛好会のメンバーは、コロナ禍で見送っていた県外でのワークショップを開催。
客との出会いを通じ、メンバー自身も新たな和紙の可能性に気付かされるのだった。
佐々木さんが考える「後継」とは。
一方で後継者として認められたい愛好会メンバーの思い。
灯が消えそうな伝統工芸をめぐり、様々な人間模様が交錯していた。
※放送日時・内容は変更・休止になる場合があります。